映画『わたしの幸せな結婚』は、Snow Manの目黒連主演ということもありTVCMも良く流れていたのでご存知の方も多いと思います。
原作小説を映画化したのが上記の映画なのですが、今回レビューするのは原作小説をコミカライズしたマンガ作品の方です。
マンガ『わたしの幸せな結婚』を知ったのは1巻の発売直後です。
友達からの「おすすめマンガ」ということで手に取りました。
読み終わった後の余韻にはなんとも言えない中毒性があり、何度も読むだけでは満足できず、2巻を待つまでの間に原作小説(当時既刊3巻)をまとめ買いして読んだほどです。
この『わたしの幸せな結婚』は、一言でいうと「和風シンデレラストーリー」です。
といっても、王子様に見初められて幸せになるというものではありません。
むしろ、身一つで嫁ぎ先に入った斎森美世は、相手である久堂清霞に無視されるところから、物語は始まります。
マンガの冒頭だけを見ると「嫁ぎ先で冷遇されつつも負けじと頑張るお話なのか?」という印象を受けますが、そんな分かりやすいお話ではありません。
家柄に異能などが複雑に絡み合った和風ファンタジーマンガ『わたしの幸せな結婚』をレビューします!
CMで映画化を知った時もかなり驚いた『わたしの幸せな結婚』ですが、映画公開から間を置かずアニメ放送も決定。
2023年8月現在、絶賛TVアニメ放送中です!
映画に続いてアニメって凄いね!
ホントだね!
でもちょっと複雑…
原作が好きすぎると映像化は嬉しさだけでなく、ちょっとした不安がつきまとうのです
映画に次いでTVアニメ放送中の『わたしの幸せな結婚』、あらすじから入りたいと思います。
異能の束縛が辛い…マンガ『わたしの幸せな結婚』のあらすじ
『わたしの幸せな結婚』
原作: 顎木あくみ
漫画: 高坂りと
キャラクター原案: 月岡月穂
出版社: 株式会社スクウェア・エニックス
既刊4巻(2023年8月現在)
マンガ『わたしの幸せな結婚』は、名家のお嬢様として生まれながらも、使用人以下の扱いを受け、虐げられ、笑うことすら忘れてしまう斎森美世が主人公の物語です。
うわー、家庭は裕福なのに使用人以下の扱いって酷いね
映画は美世の結婚相手、久堂清霞目線でストーリーが進むらしいよ
物語の舞台は大正時代あたり。
異能の家系に生まれながら、その能力が表れなかった娘、斎森美世。
優しかった母親は幼い頃に亡くなり、父親は結婚前から思い合っていた相手と再婚。
異能をもった異母妹の香耶が生まれたことから、美世の居場所はなくなる。
父には失望され、見放され、教育も受けさせてもらえず、継母と香耶に虐げられる日々…。
精神的にかなりくるね…
働いても賃金すら貰えない使用人以下の扱いを受けるうちに、全てを諦め笑うことまで忘れてしまう美世。
誰にも必要とされない存在となった美世は、斎森家の邪魔者となり久堂家に嫁がされることになります。
いらなくなったらポイ?
最悪!
その結婚は、一度家を出たからには二度と敷居を跨ぐことはできないだろう、一方通行のもの。
冷酷無慈悲と噂される帝国陸軍少佐・久堂清霞との結婚は、すぐに破綻するだろうと誰もが思う中、美世は不安に押しつぶされそうになりながらも、久堂家で生きることを決意します。
久堂家以外に行くあてのない美世が願うのは、ほんのわずかな【幸せ】…。
- 必要ないと追い出した美世に対し、斎森家はどう動くのか。
- 冷酷無慈悲と言われる久堂清霞は、美世とどう接するのか。
- 美世の異能は、どうなっていくのか。
- 母の実家・薄刃家との関係はどうなるのか。
- 美世は、幸せになれるのか…。
異能を受け継ぐ者が、災いから国を守護する役割を持つ社会。
異能の有無やその資質、強さなどに生き方を束縛される人々の中で、斎森美世は久堂清霞に助けられながらも強く生きていこうとする姿が描かれていきます。
以下に貼るのは1巻発売時のPVです。
家族に虐げられ、自尊心が低くなってしまった美世に、冷酷無慈悲と言われる清霞はどのように接し、愛していくのか。
美世がうなされることなく眠れる日は来るのか。
まだまだ続く『わたしの幸せな結婚』の、これまでの感想を書いてみようと思います。
不器用さも魅力 !マンガ『わたしの幸せな結婚』の感想
二人の不器用さも魅力の一つだと思いますが、切なさと甘さの絶妙なバランスにハマるマンガ『わたしの幸せな結婚』は、いろんな要素が入り混じっていて、どこから感想を書こうか迷ってしまいます。
「お前は息をするように謝るのだな」
「お前は息をするように謝るのだな」
『わたしの幸せな結婚』① p.75 (久堂清霞のセリフ)
これは、とても印象的だったセリフの一つです。
ネガティブな状態が長く続いた時、私も似たようなことを言われたことがあるのですが、美世がどれだけ辛い精神状態にあるのかがよくわかる言葉…。
美世に対する親近感みたいな感情が湧いてきました!
「息をするように謝る」と清霞に言われるほど、謝り癖がついてしまっている弱気で儚げな印象の斎森美世は、いつも不安そうな表情をしているので、頬を染めたり、微笑んだりするシーンが出るたびにホッコリ。
序盤から、美世を応援したい気持ちでいっぱいになります。
大正恋愛ファンタジー
一言で言ってしまうと薄幸な娘を見守り応援する系のマンガなわけですが、友達から「『わたしの幸せな結婚』ってマンガ知ってる?オススメだよ」と聞いたときは、アラサーOLが主役の恋愛モノのマンガをイメージしてました。
でも、検索して出てきた表紙は予想していたものと全然違っていて、和風で清楚な大正ロマンス的なイラスト。
最初のページを見れば三つ指をついた美世。
「お見合いから始まる恋愛モノ?」と私の勘違いは更新され、よくあるパターンのお話らしいと思いながら読み始めたことを思い出しました。
最初の勘違いっぷりが笑える
絵の綺麗さは表紙だけにとどまらず、中身もいい感じだったので購入を悩むことはなかったです!
お話ってパターン化されてるものが多い印象なので、つい、型にはめて展開を予想してしまいました!
大ハズレしてるけどね
蓋を開けてみれば、恋愛モノではなく恋愛ファンタジーモノでしたし、お見合いからの恋愛ストーリーと思っていたら、崖っぷち感満載の政略結婚から始まったストーリーは、『わたしの幸せな結婚』というタイトルからは全く予想していないお話でした。
だからこそ、とても新鮮なものに感じ、一気にハマってしまったんだと思います。
それから、時代設定が大正時代あたりっていうのも魅力的な感じがしました。
和風と洋風の混ざり方が絶妙、とでも言えばいいのでしょうか。
「着物と軍服」や「着物と着流し」って、これってもう二人が並ぶだけで「きゅん!」って感じ。
こういうの、きっとみんな大好きなはず!
大正時代モノって人気があるらしいよ
『鬼滅の刃』も大正時代の設定だよね
ここまでは「和風シンデレラストーリー」や「恋愛ファンタジー」と書いてきましたが、「大正恋愛ファンタジー」のほうがイメージしやすいかもしれませんね。
幸せを願う気持ち
美世を表す熟語は、「不憫」「薄幸」という感じでしょうか。
家族に背を向けられるだけでもかなり辛いはずなのに、使用人以下の扱いを受け、その上唯一味方と思っていた幼馴染まで異母妹に取られてしまう。
こういった展開は、割と見かけるものではあるけども、見ていられない苦しさを感じました。
美世があまりにも不憫で、「幸せになってほしい」、「笑ってほしい」と願う気持ちでいっぱいになります。
ずっと家にいるのに、その家の中に味方がいないという絶望的な状況の中、冷酷無慈悲と噂高い軍人との結婚は、不安や怖さの中にも一縷の望みを美世は感じていたのではないかと思いました。
本来、一番気の休まるはずの自分の家が一番辛い場所という逃げ場のない状態から脱出できるなら、何でも良かったのかもしれませんね。
でも、向かった先でも清霞からの冷遇…。
ここでもなのか?と胃がキリキリしてしまいました
旦那さまは冷酷無慈悲の陸軍少佐、嫁入りするのは自尊心をなくした薄幸の娘。
どん底からのスタートなので、糖度は期待できていました!
美世に対し徐々に心を開いていく清霞の変化には、かなりニヤニヤしてしまいました。
美世の新天地、久堂家は美世にとって温かい場所となっていくようで、それが読んでて一番ほっこりしています。
人の優しさを感じた時や相手に喜んでもらえた時に見せる、美世の綻ぶ表情が魅力的だと思いました。
斎森家はしつこく美世を苦しめますし、異能の影が美世を追い詰め、翻弄していきます。
清霞だけでなく、その周囲の人も徐々に美世の味方となり…、今後の展開が楽しみです!
恋愛要素もファンタジー要素も楽しめる『わたしの幸せな結婚』ですが、どんな方にオススメできるかと考えてみました。
こんなアナタにオススメ!マンガ『わたしの幸せな結婚』
異能やその勢力図、人間関係、美世・清霞間の絆と糖度…楽しめる要素はいろいろあります。
『わたしの幸せな結婚』は、どんな方にオススメか、まとめてみました。
失意の結婚から始まる恋愛って、良くなる展開が約束されてるようなものなので、これだけでも結構ドキドキしませんか?
「何も望まない、追い出されないように頑張る」なんて結婚は、自分の身に置き換えるとしんどすぎると思うわけですが、相手の態度が徐々に変化し寄り添ってくれるという胸キュンな展開。
不器用な二人の距離感や気持ちの変化が気になる方にオススメです!
エルフなどが出てくる洋風ファンタジーではない、和風ファンタジー。
鬼や陰陽師などが出てくるものも和風ファンタジーだとすれば、その数は意外と多いのかもしれませんね。
強い異能を持つ清霞が、それを使って美世を守ってくれますが、今後ますます異能での攻防も激しくなることが予想されます。
式神などを使役しつつ、迫りくる異能の脅威とどう戦うのか気になる方にオススメです!
「絶世の美男子」久堂清霞は、基本無表情、時々しかめっ面のイケメンです。
そんな清霞が表情を綻ばせるのは、美世と一緒にいる時だけ…という、なんとも美味しい設定。
クールなイケメンの表情の変化を楽しみたい方にオススメです!
明日の幸せを期待できず、早く命が尽きることを、ただ期待して眠る…。
未来に希望など持てない状況にありながらも、自分の役割を全うしようとする美世。
酷い扱いを覚悟して入った嫁ぎ先で、美世は優しさに触れ、少しずつ前を向くようになっていきます。
どん底状態から徐々に可憐に花開く、シンデレラストーリが好きな方にオススメです!
息苦しく辛い展開が続くので、派手なアクション、陽気な展開、コミカルなテンポが好きな方の好みからは少し離れている作品だと思います。
では、どこで読めるのかを調べてみました。
無料で読める?マンガ『わたしの幸せな結婚』
ちょっと読んでみたいと思った時、まず考えるのが「できるだけ安く、できれば無料で…」ということですが、結論からいうと『わたしの幸せな結婚』を無料で読める電子書籍サイトは見つかりませんでした。
今回、取扱いを確認したのは以下の13サイトです。
ebookjapan
コミックシーモア
U-NEXT
BookLive
AmazonKindle
Ameba
まんが王国
dブック
DMMブックス
楽天Kobo
コミック.JP
honto
BOOK☆WALKER
最近まで電子書籍を利用してなかったので、紙書籍で『わたしの幸せな結婚』を購入してきましたが、『ebookjapan』を利用し始めたことで、電子書籍でも既刊全巻購入済み。
各電子書籍サイトではいろいろなサービスがあるわけですが、『ebookjapan』もうまく利用すれば、お得に買い揃えることが可能です。
私は、1巻は水曜日のクーポンで、2~4巻は金曜日の35%PayPayキャッシュバックでお得に購入しました。
『ebookjapan』の初回登録クーポンなら6回分が70%OFFで購入できるので、まだ登録されてない方であれば、『わたしの幸せな結婚』既刊4巻をお得に購入することも可能ですね。
この初回クーポンは、金曜日のキャッシュバックと併用することで、最も安く購入することができます!
ということで、『わたしの幸せな結婚』についてまとめてみますね。
まとめ
『わたしの幸せな結婚』は結婚から始まる恋愛と、異能に翻弄される和風ファンタジーで構成されたシンデレラストーリーです。
いち早く話の展開を知りたい方は小説での購入をオススメしますが、このコミカライズはマンガもとてもいいのでオススメです。
最新刊『わたしの幸せな結婚』④ 特装版 小冊子付
※通常版の販売もあります
電子書籍
紙書籍
美世と清霞の微笑ましい姿を追い求めたくなるお話なのですが、やっと笑顔が見れたと思った直後、別の影に飲み込まれるような展開は、これからどこまで続くのか目が離せません。
アニメの放送は2023年7月。
あと少し待てば観れるので、ワクワクしてます!
皆さんも是非、マンガ『わたしの幸せな結婚』を楽しんでいただけたらと思っています!
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